貴方の涙を拾うため,人生巻き戻って来ました!

「そう言えば,中身はともかく。小瓶が見当たりませんね。……まさか,耐えたんですか?」



私に理性が残ってる。

そう気付いたダーレンは,余計な質問を全て飛ばした。

流石に,私の脳や身体は,正常とは言えない。

それでも今私がそのレベルでいられるのは,手にする前にと処分してしまったから。

ただそれだけのこと。

私から目を離さず,ダーレンは注意深く辺りを見渡すけれど。

思ったより早く,その存在が無いことに気付かれた私は次の行動に惑う。

本当は中身だけ棄ててしまいたかったけど,何かの間違いで私が口にしてしまうとも限らない。

その上おかしな香りがするともしれないから。

そう考えると,小瓶ごとで限界だった。

小瓶は排泄用の壺の中。

爆発するんじゃとひやひやしながら,私はシェリア達と別れた後,そこにほいと手放していたのだった。