貴方の涙を拾うため,人生巻き戻って来ました!

カチッとゆっくり響き,私は目を丸くした。

私を流し見るダーレンは,見せつけるようにそれを含んで。

そのまま,飲み込まない。

横たわる私に近づくダーレン。

その意図に,今さら気付かなかったことには出来ない。

どうしようと冷や汗が流れる中,ダーレンが薄く唇を開ける。

肩を強く捕まれて,私は身震いした。

震えはダーレンの腕に伝い,近づくダーレンにその震えは大きくなる。

───受け入れられない……!

ついに身体まで捻ったその瞬間に,ごっくんと音がした。

何が起きたのと汗を流し,見開いたまま硬直する。

ゆっくりとダーレンを向けば,ダーレンはねっとりと嘲るように私を見ていた。

ダーレンのように突き出ていない喉仏が,小さく上下する。