貴方の涙を拾うため,人生巻き戻って来ました!

この子達が,夜雅の仲間……?

とてもそうは思えなかった。

あの恐ろしかったダーレンを役立たずとでも言うように切り捨て,まるで自分達はそうでないと主張するような言葉の数々。

それらを前に,私は徐々に理解しなくてはいけなかった。



「どうして私を……助けたの?」

「当然の疑問ね,凛々彩。それは,あいつが嫌いだから。……と言いたいところだけど,あいつは勝手に堕ちていく身。シェリーが助けると言った。理由はそれだけよ」



引き継ぐように,シェリアは前に出る。



「もう,まだ怒ってるの? イナ。仕方ないじゃない。私とたった1つしか変わらない綺麗な女性よ? 薬漬けなんて可哀想じゃない」



トゲのある口調に肩を落として,コロコロと笑うシェリアを,私はじっと見上げた。

20のシェリアに,19のシェイナ。

ちぐはぐだらけの2人真意が,未だに掴めない。



「可哀想だから,助けてくれるの……?」

「気まぐれに近いわ。こうしてまだここに残り,問答してあげてるのもね。それに,本当にこれで最後。この後あなたがそれを手にするかもしれないし,あと2日程でダーレンはあなたを弄びに来る。それは変わらない」

「それでも,こんなことしたら」



こんな些細なことでも,核の様な存在ならなおさら無事ではいられないんじゃないかしら……

そんなリスキーなことを,気まぐれで選ぶなんてことがありえるの……?