「あなたと,西の夜雅と……教会」
最も,教会が私を望むことなんてほぼ確実にないけれど。
私1人で黙らせられる,つまり蘭華の有益に繋がる面倒を起こせるのは,大体こんなところ。
そして,ベルトゥスが私を欲するんじゃなく守ると口にしたその意味は
「まさか……」
「どうゆうわけか,夜雅があんたを狙ってる」
どうして……
私は夜雅どころか,西の土地すら行ったことがない。
じゃあ,私の父が関係しているのかと聞かれれば,きっと違う。
あんな課題山積みで,ただでさえ危険と噂しれる遠い土地に,この地すらどうにも出来なかった父が手を着けるはずもない。
「それは確かな情報か,ベルトゥス」
「ああ,信用度100%だ。俺が直接見てきたからな……東を」
「何があった」
「……何があったと言われてもなー,何から話せばいいのやら」



