「無事か?! 怪我は? どうしてっ……」



どうしてって,そんなの。



「蘭華が,ここにいるから,よ」



微笑んで許されることじゃないのは分かってるけど,ほんとに,ただそれだけなの。



「私と,蘭華と,皆が生きて乗り越えるため」



この日を,きちんと生き抜くため。

2回目の出逢いも,日々さえも。

全部そのためだったのよ,蘭華。

蘭華に,キスをするため。



「ふふ……蘭華,血の味がする。もう怪我しちゃ,だめなんだから」



未来は,変わった。

明日は,訪れる。

唇を離し,おでこにもキスを送る。

すると,私がキスしたばかりの蘭華のおでこと私が,大きな光に包まれた。

この演出は,やりすぎ。

私まで突然すぎてびっくりしちゃったでしょう?

……神様。