煽るような言葉と共に,私を見たダーレンは。

また纏わりつくように身体を巻き付け,私の脇を掴みながら胸に触れた。

小さくはないそれが,ふにゅんと形を崩す。

喉でなる,か細い悲鳴。

蘭華を見れば,銃を構えていた。



「どけ,ダーレン。その子は,凛々彩はお前のものじゃない」



珍しく,銃を握る腕に,力が籠りすぎている。

私に当てないための配慮なのか,自分を抑えているように見えた。

そういえば,ダーレンが不思議なことを言っていたと思い出す。

そんな顔って,蘭華。

どんな顔だろう。

ツゥと視線でなぞる。

顔まで到達して初めて,私は蘭華を瞳に映した。

思わず,息を呑む。