いつもの三人(葵、由宇、時雨)と。

プラスで、愛さんがいた。

可愛い小動物系美少女を目の前にして
固まる。

思い出されるのは、あのキスの件。

ドクリ、と心臓が嫌な音を立てる。

今も、たまにあのことを思い出して
辛くなるときがある。

突然のことに驚いていたら、愛さんは
席を立ち上がって、私のもとまで
歩いてきた。

どうしよう、なんて言えばいいんだろう。

前回最後に会ったとき、私の方を見た
愛さんは少し悲しげに微笑んでいた。

「あの…彩羽ちゃん」

『…はい』

私をじっと見つめて切り出した愛さん。

ゴクリ、と無意識に息を呑む私に、
愛さんはバッと腰を90度に折った。

つまり、謝罪をしてきた。

「ごめんなさい!」

『…え』

飛び出した言葉に目が点になる。

まさか、このタイミングで謝罪されるとは。

もう、時雨のことは、とっくに許していた
けど。

直接、謝りに来るとは、思ってもみなかった。