私は、大満足の顔で頷く。

『うん!よろしく、和!』

ミッションコンプリートぉお!!

(わずか2日である)

私の交渉術すごくない?

キョロキョロと視線を忙しなく泳がせて
気まずそうな和に吹き出す。

『ぷっ、和って、友達いないの?』

(※彩羽も人のことを言えない)

「喧嘩売ってんのか」

『だって、なんか落ち着かないし』

クスクス笑っていたら、短気らしく、
和は顔を赤くして反抗してきた。

「友達くらいいるし!」

はいはい。

『へぇ~?』

本当に?と疑う素振りをわざとしたら、
和は眉を釣り上げた。

あ、激怒だ、これ。

「いるよっ!

 白樺頼人っていう親友がな!」

『……ら、いと?』

その場に沈黙が降りる。

水を打ったように静まり返った。

…え、ちょっとまって?

今、白樺頼人って、親友って言った?

聞き間違いかなぁ?

「王子みたいなカッコいい奴だ!」

いや、頼人じゃん。