一期一会。−2−

引かずにはいられなくない?

「…分かりました、彩羽様の望む通り
 にしましょう。

 しかし、私等は彩羽様のお役に立ち
 たいと心から思っておりますので、
 どうか、見守ることをお許し下さい」

物分りよく引き下がった桜ヵ谷さんは、
恭しく頭を垂れて、30名の信徒?を
率いて去っていった。

残された私は、登校中の生徒達から、
好奇心やら、嫉妬やら、羨望の眼差しを
向けられていた。

…これを最悪と言わずして、どう表す
べきなのだろうか。

…終わったな、色々と。

ホームルームには参加せず、1限もロングホームで出席率には響かないことを確認して
休んだ。

ー…そして、冒頭へと戻った。

思う存分叫んでスッキリした私は、
はぁはぁと肩を上げ下げする。

あー、本気で無理…。

平和な学校生活どこに行った…?!

怒りが溢れすぎて、フェンスにガシャンと
拳を殴りつける。