一期一会。−2−

「…っ!」

その瞬間、葵の目から、透明な雫がポタリ。

葵は、私の言葉に、初めて泣いた。

笑うことはあっても、泣きはしなかった葵が。

どうやら、私は葵のポーカーフェイスを見事に破ってしまったらしい。

気付いたら、強く葵に抱きしめられていた。



「…大好きだよ、彩羽っ」



あの日みたいな告白に、私は『ふふっ』と笑って抱きしめ返す。

葵が覚えてなくても、私が覚えてれば、それでいいよね。

葵は、スッと身体を離すと、私の頬に手を添える。

…え、これはもしかして。

近くに迫る葵の顔に、身構えつつも、目を閉じてしまう私。

展開早いなぁ、なんてドキドキしながら待っていたのだけれど。




「はいはい、ストップ!そこまで!」

「病人は黙って寝てろよ」

「イチャイチャは駄目ーっ!」

「同担拒否なんで許しませんよ!」

ドアが開いてゾロゾロと入ってくる皆が目に入った瞬間に、私は急いで葵から離れた。

一部始終を見られていたことを察し、二人して赤面。