一期一会。−2−

兄妹揃って息ピッタリだった。

由宇は、やれやれと言いたそうに首をすくめている。

開け放たれたドアから、また別の訪問者がやってきた。

「…彩羽?」

部屋の入口の前に、頼人が現れた。

見舞いの品らしいフルーツバスケットを持って病室内に入ってくる。

『…え、頼人!?』

私の癒やし…っ!

頼人は無言のまま、ベッドに横たわっている私にツカツカと近づいてきて。

『…ん?』

あれ、名前呼んだのに。

まさかのスルー。

いつもと反応が違う頼人に首を傾げる。

「彩羽の馬鹿!

 心配したんだからね!」

頼人が開口一番に馬鹿なんて。

怒ってる顔は初めて見た。

ポカーンと驚いてる私に、頼人は目を細める。


「…良かった、生きてて」


私を見つめて、僅かに涙をこぼした。

…そっか、心配かけちゃってたか。

申し訳ないのと同時に、嬉しかった。


『…ありがと』

「…うん」


ぐす、と鼻をすすって、頼人はいつものように笑った。