一期一会。−2−

これじゃ、目を盗んで逃げることもままならない。

…抗争の引き金が、引かれてしまう。

ぎゃあぎゃあ言い合っている皆をよそに、私は目を閉じて考え続ける。

…和、元気にしてるかな。

L○NEで頼人とは話すものの、和と連絡が取れていないらしく。

私も、メッセージを送ったが返信は来ないままだった。

…あの、夏祭りの日から。

ー「望んでもいいのか」

…良いに決まってるよ。

むしろ、望んでほしいくらい。

私は、和の願いを…叶えたい。

あー、もう。

“王蝶”の実力を使うしかないのかな。

できれば、皆と戦いたくないんだけど…。

仲間だし、友達だし。

あーでもない、こーでもない、と考えていたら葵が突然、「あー、もー、分かった分かった!」と自棄を起こした。

『…え、何?』

驚いて、パチっと目を開けて葵の方を向く。

「何、じゃないよ。

 何企んでるわけ?

 協力するから、一人で抱え込まないでよ」