『私はいいよ!
和は、いたくない?』
和が望んでなくても側にいるつもりだけど。
本音が知りたい。
…き、傷ついたりしないし。
受け止めるからさ。
「……望んでも、いいのか」
苦悶に満ちた顔をする和に、私は頷こうとした。
ー…でも、不穏な気配が邪魔をした。
「…和、こんなところにいたんだ」
剣呑さをはらんだ声が耳を差す。
「…希月」
和は、感情の一切を押し殺して、声の主の方を振り返る。
突然現れたのは、黒スーツ姿の若い男。
ダークブルーの髪を短く後ろで束ねているその人は、人形と見間違うほどにきれいな顔つきをしていて。
それが尚、垣間見える残虐性を際立たせていた。
「彩羽っ!」
頼人に腕を取られ、後ろに下がらされる。
驚いている間に、スーツ男が小型の銃を取り出したのが見えて納得した。
一瞬にして緊迫した空気が生まれた。
なんて物騒な!銃刀法違反!
和も顔を険しくしている。
和は、いたくない?』
和が望んでなくても側にいるつもりだけど。
本音が知りたい。
…き、傷ついたりしないし。
受け止めるからさ。
「……望んでも、いいのか」
苦悶に満ちた顔をする和に、私は頷こうとした。
ー…でも、不穏な気配が邪魔をした。
「…和、こんなところにいたんだ」
剣呑さをはらんだ声が耳を差す。
「…希月」
和は、感情の一切を押し殺して、声の主の方を振り返る。
突然現れたのは、黒スーツ姿の若い男。
ダークブルーの髪を短く後ろで束ねているその人は、人形と見間違うほどにきれいな顔つきをしていて。
それが尚、垣間見える残虐性を際立たせていた。
「彩羽っ!」
頼人に腕を取られ、後ろに下がらされる。
驚いている間に、スーツ男が小型の銃を取り出したのが見えて納得した。
一瞬にして緊迫した空気が生まれた。
なんて物騒な!銃刀法違反!
和も顔を険しくしている。



