一期一会。−2−

誰に、物を言ってんの?

『生憎、暇じゃないから。

 どっかに行ってくれない?目障りなの』

挑発に煽りもお手の物。

プライド高い奴は、すぐに反応するからね。

「何だとこのアマァ!」

「顔が良いからって調子乗ってんじゃねぇぞ!」

沸点何℃なんだろ?

間違いなくエタノールより低いと思います、はい。

二人組だし、らっくらくだね。

一気に血をのぼせて、殴り込んでくるソイツ等。

私は、一人目に回し蹴りを食らわせて、二人目には顔面殴打を決めた。

「がはっ!」

「ぅぐ!」 

勝敗は一瞬で確定。

バタッと二人一遍に倒れた。

…ふぅ、手を下すまでもなかったかな?

足引っ掛けるだけで終わらせられたかも。

あ、舐めてなんかないよ?あくまで感想。

手をはたいて、震えている女の子を見やる。  

「ひっ」

女の子は、倒れて動かない男達を凝視していて。

いきなり地獄絵図見せられたら、そりゃ驚くよね。
 
怯えている女の子に、私は、人差し指を唇に当てて、にっこり笑う。