ー…フィナーレまで、残り5分ほど。
私はお祭り効果で人がいない、そして誰も来そうにない路地裏まで来ていた。
よし、ここからが幕開けだ。
こんなに楽しいお祭りの夜にも、下衆い連中は掃いて捨てるほどいる。
「止めてください!」
「いーじゃん、遊ぼうよ」
「俺らとイイことしようって」
一人の浴衣を着た女の子が柄の悪い男達に絡まれているのが見えて。
フッと口角を上げた。
みーつけた。
腕の見せどころ、だね。
後ろから頼人と和が追ってくる足音が聞こえて、私は動き出す。
ー…ショーの始まり始まり。
観客は勿論、頼人と和ね?
『お兄さん達、何してるの?』
“王蝶”ではなく、私自身の声。
緊張で声が震えそうになるけど、抑える。
迷いは、ない。
演るしか、ないんだ。
「おっ、美人じゃん」
「君も俺らと遊ぼうよ」
ニヤニヤ下品に笑う男達に、私はクスリと嘲笑を浮かべた。
私はお祭り効果で人がいない、そして誰も来そうにない路地裏まで来ていた。
よし、ここからが幕開けだ。
こんなに楽しいお祭りの夜にも、下衆い連中は掃いて捨てるほどいる。
「止めてください!」
「いーじゃん、遊ぼうよ」
「俺らとイイことしようって」
一人の浴衣を着た女の子が柄の悪い男達に絡まれているのが見えて。
フッと口角を上げた。
みーつけた。
腕の見せどころ、だね。
後ろから頼人と和が追ってくる足音が聞こえて、私は動き出す。
ー…ショーの始まり始まり。
観客は勿論、頼人と和ね?
『お兄さん達、何してるの?』
“王蝶”ではなく、私自身の声。
緊張で声が震えそうになるけど、抑える。
迷いは、ない。
演るしか、ないんだ。
「おっ、美人じゃん」
「君も俺らと遊ぼうよ」
ニヤニヤ下品に笑う男達に、私はクスリと嘲笑を浮かべた。



