【短】犬丸、今日が最後だってよ。





「…お前とずっと話してみたかった」


「………ワタ…クシ、ト…?」


「ははっ、おまえのそーいうとこ好きだよ俺」



なななななななっ!!?!?
なんっ、なにっ、なんで…!?!?


とりあえず……なんで…!?!?


こっち見てる……っ!!

わりと近いしっ、息がかかるくらいっ、

髪がさらっと触れて、なんていい匂いなんだと………びっくりした。



「だから話せてよかった。…やっぱ俺が選んだだけあるわ」


「へ…?えらんだ…?───ぅぶわっしゅ…!!」


「………。」



や、や、やってもうた……。

なに今の…。
自分で言うけど、なに今の。


いや、くしゃみです、紛れもないくしゃみなんです。


だけど音ってものがあるだろうよ。

今の音は容赦ないとか遠慮ないとかじゃなくて、意味わかんないよ犬丸…。



「くしゅっ、あふっ、くしゅ…!」


「…犬丸、さすがにやり直しても無理だろ」


「で、デスヨネ…、えへへ、」