「ここ、他校なんだけど。関係者以外は立ち入り禁止って看板、あたま弱すぎて読めなかった?そーいうとこじゃない?キミの敗因は」
「おいおい、煽られまくりじゃねーかユカリ」
「…いーからやっちゃって。もう。2度と女に相手にされないくらいの顔にしていいわよ」
はあ…とため息を吐きつつ、教室へ向かおうとしていた足運びを止める私。
胴着の入ったリュックを静かに下ろして、動けるように袖を腕まくり。
とりあえず今日は朝練がなかったぶん、軽い運動にはなるかとせめてポジティブに。
大変なときこそ前向きに考えるんだよ───人生でいちばん尊敬する人からの教訓だ。
「んじゃ、とりまぶっ殺してやるとしますかァ」
「あ、言ったね。いま完全に脅したからねキミ。それ立派な脅迫罪ね」
「ぁ”あ”?」
というわけで、私がおもいっきり暴れられるフィールドだけは作り上げてくれた戦えない遊び人。



