このキョーダイ、じつはワケありでして。





ただのクズ。
聞いているだけで胸糞わるい。

こんな男の相手なんかしているほうが時間のムダというやつ。


こうして聞き耳を無意識にも立ててしまっている私も同類な気がして、すぐに教室へと向かう。



「~っ!!マサヒロっ!ダイチっ!」



────と、プレイボーイの前に立ちはだかっていた他校の女子生徒が見知らぬ名前を呼んだ。

するとどこから現れたのか、柄の悪そうな男がふたりほど。



「ほんっとにおまえって男運ねーよなあ、ユカリ」


「おまえが遊ばれるなんて笑えるわ」



明らかに、見るからに、それは不良。

金髪に赤髪、どこか煙たい匂い。



「……これ、なに?だれ?」


「ごめんね志摩くん。あたし、ちょっとだけ怖い人たちと関わりがあるの」


「は?なにそれ。だから?」



なるほど。

こうなることを最初から分かっていた“ユカリ”という女は、代わりに制裁を加えてくれる存在を連れていたってことか。