このキョーダイ、じつはワケありでして。





それは自然が起こしたこと。

なのだとしたら、天命として受け入れるよ俺たちは。

仕方のないことだったんだって、無理やりにも納得するよ。



『けい…ッ!!!……と…』



ドンッ────!!


投げ出されるみたく地面に落ちたそれは、こちらまで聞こえてくるほど痛々しい音だった。



『慶音ちゃん……っ!』



まるで自分の娘の心配をするように咄嗟に身を乗り出したのは、咲良ちゃんのお母さん。

しかし動揺するみたく動きはピタリと止まる。


それは地面に落ちた本人が、見下ろす空へと拳を突き上げているからだった。



《た、タワーが完成されました…!6年生組体操、これにて終了となります!!最後までやりきった生徒たちへ、ぜひ盛大な拍手をお送りください!!》



完成?
そんなわけないだろ。

あれのどこが完成なんだ。

始まったときよりも拍手喝采。
気持ち悪くてたまらなかった。


勝手に美化なんかしてくれるなよ、キツいことばっかなんだ俺たちは。


どうしてあいつだけなんだ。

なんで落ちるのは、落とされるのは……慶音だけなんだよ。