「いい歌かは…わかんないけど、なんかすごい人気だよね。クラスの男子も言ってる」


「あー、それは曲じゃなくて歌ってるほうだろーね」


「うん。みんなかわいいって騒いでる」



6人組アイドルグループだ。

今の時代のアイドルが大切なものは個性なのだと思わせてくる女の子たち。

年齢はもしかすると、私とそこまで変わらないんじゃないか。



「楽曲提供は俺がしてるって言ったらびっくりする?」


「うん」


「あら、そんな驚かないか」


「………えっ!?!?はっ……?」


「あ、驚いた」



え……、
楽曲提供……?

つまりさっきの主題歌は兄ちゃんが作って、それをアイドルたちに歌わせてるってこと…?



「そうなの!?!?」


「兄ちゃんの仕事、詳しく言おうかどうかずっと迷ってたんだけど。そろそろいいかなって」


「歌つくってるの!?いやっ、そうだろうとは思ってたけど……ここまで人気の曲作ってるの…?ええ…?」