「夏休みが明けたからってだらだらせずシャキッとなおまえら!2学期は文化祭だってあるし、わりと楽しいぞ」
「あっ、そうじゃん!俺たちのクラスって出し物なにすんの先生!」
「おー、実行委員になれば自分の好きなことができる可能性も高くなるな?」
「うわっ、そうやって誘ってくるとか汚ぇ~!」
夏休みが終わった。
5限が席替えだったため、どこか気分がいい私以外のクラスメイトたち。
放課後のホームルーム。
担任は思い出したように「そういや天瀬と四宮」と、席が遠くなってしまった私たちの名前を呼んだ。
「夏の大会、惜しいとこまでいったらしいじゃないか」
「あっ、オレもそれ聞いた!天瀬ベスト8入りとかすげーじゃん!」
「四宮さんも3年生に勝ったんだよね?さっすが期待のホープ!」
無口な私たちの代わりに周りが盛り上げてくれる。
天瀬はやっぱり先輩たちを差し置いて、ギリギリベスト8に入った。
私は高校レベルの高さを突きつけられ惜しくも次なるステージは逃してしまったが、そこまで落ち込むこともなく。



