もっと求めて、欲しがって、お嬢様。





洗面台の鏡が怖くて見れないからドライヤーできないって…どうするの。



「まったく困ったわ…」


「すっ、すみません…」


「風邪引いたらどうするのよ」


「へ…?」



この真冬の時期に自然乾燥なんか馬鹿げている。

せっかくお風呂に入ったのに、湯冷めするどころか体温が下がりに下がって逆に熱が出たりでもしたら大変だ。



「ここでしていいから、ドライヤー」


「り、理沙お嬢様ぁ…、」


「早くしないと私まで寝れないでしょ?別にあなたのためじゃないんだから!」


「はい…!」



本当に、手のかかる。

だけど嫌ではないところが不思議。
許せてしまうことが不思議。



「…本当にそれでいいの?」


「はいっ」


「マットすら敷いてないし、なにも掛かってないじゃない」


「平気です!」



見てるこっちが寒いのよ。

私はベッド、その下の床には布団すら掛けていないまま横になる執事。


ドライヤーは無事に済んで、あとは寝るだけなのだけど…。


今は冬よ?
もうすぐ2月なのよ?

部屋の暖房を少しつけているとしても、大丈夫なわけがない。