「俺と早瀬さんね、イタリアで新しい事業を始めようと思ってて」
「まだ決定ではないだろ。それに俺のほうは卒業まで1年ある」
「幹部にしてあげるから問題ないでしょ?その1年でこっちはいろいろ固めておくからさ。
良かったら碇くんもどう?君は愛嬌があるから、営業あたりに回したいけど俺は」
これは俺を誘ってくれている…のか…?
その新しい事業を立ち上げる仲間に、早乙女さんと早瀬さん、そこに俺を加えてくれるつもりなのだろうか。
「早乙女、そんなのもっと変わらない生活があるだけなんだよふざけんな。
俺はエマとふたりで行く予定だったんだ当初は」
「何事も当初の予定ってのは変わるもんだから。それに、いっそのことみんなで行ったほうが楽しいだろ?
アリサもエマも九条のお嬢さんも喜ぶだろうし」
そんなふたりの息の合った掛け合いは、新しい事業を始めた場合、必ず成功すると思わせてくるものだった。
イタリア……、
だから早瀬さんはエマお嬢様にいつもサラッとイタリア語を教えていたのだろうか。
「そういえば碇、おまえはイタリア語できねえよな。イタリア語はかなり難しいぞ。諦めろ」
「いやいや、ワンチャン英語ができれば仕事上は問題ないよ」
「英語できます…!イタリア語も勉強しますっ!!」



