「かわいいが過ぎるんです…、デレツンって知ってますか、」
「……なんだそれ」
「デレツン?ツンデレじゃなくて?」
「はい、デレが先にくるツンデレなんですよ。理沙お嬢様は俺の天使です…、はあ、好きすぎてくるしい」
「「………」」
いいんだ、もう。
俺は隠すことなんかできないし、あなた達にしかこんなこと話せもしない。
突っ伏した顔を上げた先にどんなに冷めた目があろうと、彼らは俺にとって友達のようなものだとも勝手に思っているから。
「あー、なんかそれ分かる気がするかも俺」
「えっ」
思わずガバッと顔を上げた先には早乙女さん。
「アリサも普段はかなりツンツンしてるから。そこは九条のお嬢さんと似たとこあると思うよ」
「デレツン、なりません…?ツンツンしつつも認めません…?」
「んー、こっちは照れるとビンタしてくるメカニズムだから」
「……だ、大丈夫なんですか…?それ…」
「それがアリサなりの照れ隠しらしくてね。かわいくて許しちゃうんだよ、もう」
もしかすると彼は責められるのが好きなタイプなのかもしれない。
世間ではSとMに分かれるそれの、後者に当たる人種なんじゃないのかと。



