もっと求めて、欲しがって、お嬢様。





と、焦ったようにベルトを閉め直した碇。

元通りに戻してすぐにお嬢様の命令を聞いてくれる。



「あの、理沙お嬢様、」



それから乱れていた私のドレスまで直してくれる執事は気まずそうにも改まった。

どこかたどたどしい雰囲気だから、それまでの緊張が逆に少しだけ緩和する。



「今日から理沙お嬢様は…、俺のお嬢様だけではなく、えっと、俺の……、
いちばん大切な女性ということで…よろしいのでしょうか、」



今さらすぎる。

ここまでしておいて確認してくるなんて、なんとも碇らしい。



「……ちがうの?」


「えっ、ち、ちがいません…!では理沙お嬢様にとっても俺はっ、執事だけではなく……、
こ、恋人に、していただけるの、でしょうか…?」


「───…そうよ、」



恥ずかしい、嬉しい、もどかしい、わくわくもして、明日からの生活は不安もあって。

だけど、私たちだけじゃないんだと思うと心強い。



「でも学校では…今までどおりにするのよ…?」


「もちろんでございます…!」