カチャッ、カチャカチャッ。
「え…、いか…り…?」
ベルトまで外してる……?
どうしてベルトなんか外しているの…?
「えっ、えっ、碇っ、ちょっと…」
「…したい」
「し、したい…?───んん…っ!ふ…ぁっ」
なにが起こっているの。
分からないけれど、今までとは違う緊張がまた生まれてくる。
まだ今はダメ、それはダメよ。
早く止めなくちゃ、止めるのよ、と。
私のなかの本能が言っていた。
「いかりっ、まって…!それも手が勝手に動いてるの…っ?」
「…動くわけない。なんだよ手が勝手に動くって、意味わかりません」
じゃあ今までずっと無意識の“ふり”をしていたっていうの……?
ねえ、碇。
あなたはそんなにも策士な人ではないでしょう。
本当にSランクの素質があるんじゃないの、なるべき人間だったんじゃないの。
「やっ…、ダメよ…!止まって碇…っ」
「…あんなに誘ってきたくせにズルいですよ、」
その先に何があるのか、どんなことがあるのか。
わかるようで分からないものは、ひとつだけ確信していることがあった。



