カルパッチョに入っていた主役でもあるエビが、私のお皿にコロンと乗っかった。
行儀が悪い───。
今までの私ならそう言っていただろうけれど、どうしてかエマのそんな行動が胸にじんわり広がって。
「……ありがとう、」
「っ!!ハヤセ!!理沙がお礼言ってくれたよ…!!ねぇハヤセ聞いたっ!?聞いた!?」
「はい。きっとエマお嬢様の優しさが伝わってくださったのですね」
食事中だというのにお構い無しに席を立って、ぴょんぴょんと跳び跳ねるバカエマ。
早瀬さんも注意したらどうなのよ…。
たとえあなた達がそういう関係だからって、Sランク執事なんだから。
「たっ、たまたまに決まってるじゃないっ!!バカエマ!!いいから座りなさいよ…!!」
「やった!ふふっ、やったあっ!理沙が“ありがとう”だって!!」
「……もう2度と言わないからっ!!」
「えーっ!言って言ってっ!!ごめんって理沙っ」
これが私のお友達。
すごく賑やかで、楽しい女の子。



