名前を呼ばれて、すぐに早瀬さんは駆け寄った。
「è passato un po' di tempo…!!」
「Come stai?Ho sentito tante voci e ho voluto dare un'occhiata.」
「Non me ne ero accorto…!È stato improvviso e sorprendente.」
流暢すぎる。
雰囲気でイタリア語だと分かったのは、逆に早瀬さんが話すものに違和感がなさすぎるから。
けれどイタリア語は私も雰囲気しか知らないため、内容を聞き取れない。
「なっ、ななななっ、なにあれっ!なにあれ早乙女!!」
「お義兄様ね、エマ。なんか早瀬さんがかなり敬ってるからすごい人なんじゃない?」
「通訳してっ!!おにーさまっ!」
「はいはい、………え、まじで?」
「なにっ、なんて言ってるの!!」
さすが早乙女財閥の御曹司だ。
イタリア語も聞き取ってしまうらしい。
対する碇をちらっと見てみると、苦笑いを返してきたから彼はダメみたい。



