もっと求めて、欲しがって、お嬢様。





覚悟を決めた私たちが目を開いたとき、私とエマの前には人影があって。

タキシードではなく、それは高級そうな銀色のスーツをまとった金髪の存在。



「まったく、相変わらず世話が焼けるねエマ」


「あっ!!早乙女(さおとめ)!!」


「ここまできたらお義兄様と呼んでくれる?お義兄様と」


「うんっ!おにーさまっ!!」



この若き美眉秀麗な御曹司は早乙女さんといって、エマのお姉さんであるアリサさんの婚約者。

佐野様の腕が私たちに当たるギリギリで掴んで助けてくれた。


そしてパタパタと、ドレスの裾を上げて駆け寄ってくるアリサさん。



「エマっ!怪我はない…!?」


「お姉ちゃんっ!だいじょーぶっ!」


「よかったわ…、理沙ちゃんは大丈夫!?」


「は、はい…、大丈夫です」



ほっと胸を撫で下ろしたアリサさんは聖スタリーナ女学院の3年生。

すべての成績が首席というかなりの秀才で、生徒たちの憧れ。


エマと姉妹だということを最初は信じられなかったけれど、こうして見るとやっぱり似ているところがあると思った。