「お前が女子と歩いてたって情報流れてきてんだよっ!」



そりゃ気になるじゃんかー!と、ユイが叫ぶ。


俺が女子と歩いてた......って、あぁ。

昨日のことか。

昨日は、彩葉と一緒に図書館行ったんだっけか。



「図書館行っただけだよ」

「好きな奴なのか?って、女子たちが噂してんぞ」

彩葉(いろは)は、彩葉だけど」

「お前が女子を名前呼びって珍しくないか?」



......え。

墓穴堀った、かもしれない。



「うーん、意識はされてないかなー」

「やっぱそうなのか?」


「え、教えない」

「なんでだよっ! 親友だろっ俺ら!!」



教えたくはない。

彩葉との関係を、なんでほかのやつに知らせなきゃいけないんだ?



「まあまあ、ソラはこう言ってるんだし」

「でもやっぱ気になるわー!」

「......そういうユイは、何か進展あったの?」



んぐっ、と口をつぐむユイ。