普通科の生徒に発覚された瞬間、ジュンは動揺した。
だが、セイは物応じせぬまま2階へ繋がる階段を目指している。



生徒達は予期せぬ朗報が舞い込むと、まるで我を忘れてしまったかのように1人……そしてまた1人と廊下へなだれ込んでいき、授業中という意識が薄れて層を描くようにKGKの2人を取り囲んでいく。



現場は騒然。
普通科の生徒達からすると、芸能界で活躍しているKGKはまるで雲の上のような存在。

特にファンやミーハーじゃなくても、人気芸能人がいま自分達の目の前にいるというだけで興奮状態に陥る。

中にはKGKに会えた嬉しさにより涙を流す者や、背筋がゾクゾクしてしまうほど高揚感に溢れる者もいる。






たった一度の望みに託して境界線を超えたセイと同じく、吉報が舞い込んで来た生徒達にとっても、前代未聞のチャンスは一度きりしかない。