恋愛はもうしないと決めたのに、次期社長にアプローチされて困ってます!

光貴が五月を同じ会社に就職させたのは、仕事を押し付けるためだったのだと五月が気付くのは早かった。

光輝に任されたはずの仕事は全て五月に「やっておいてよ」と言われ、五月はほぼ毎日残業だった。そうして仕上げた資料は、五月ではなく光輝が作ったことにして上司に提出される。タダ働きのような日々が続いた。

ある時から五月の下腹部が張り、お腹だけでなく腰も痛むようになっていた。だが、仕事や家事が忙しいため病院に行くという選択肢は存在せず、五月は重い体を引きずって仕事と家事をこなしていた。

だがある日、お風呂に入っている際に五月が相変わらず痛む下腹部に触れるとしこりがあることに気付いた。

「もしかして、癌?」

自分の命に関わるのでは、そう思うと恐怖が込み上げて五月は急いで病院へと駆け込んだ。そこで卵巣嚢腫と診断され、卵巣の片方を摘出する手術を受けることになった。

手術をすることになり、五月は病気のことを隠さず光輝に伝えた。すると、彼は泣きそうな顔をした後に抱き締めてくれた。