恋愛はもうしないと決めたのに、次期社長にアプローチされて困ってます!

家事は全て五月がし、光輝はいつもソファに座ってスマホを触っていた。体調を五月が崩した際、心配することなく「俺の飯どうすんの?家のことどうすんの?」と訊ね、五月が動けないとわかると体調の悪い五月を放ってどこかへ行ってしまう。

多くの人ならば、この時点で恋心が冷めて別れているだろう。だが、五月は「あれが光輝くんだから」と言い聞かせ、一緒にいる道を選び続けた。彼を捨てることも、捨てられることも怖かった。

そして就活が始まった際、五月は真っ先に頭に思い浮かべたのは株式会社Koikawaだった。職場見学にも足を運び、面接を受ける予定だった。だが、それを光輝が止めたのだ。

「大学は違うところ行ったんだし、就職先くらい一緒にしてくれるだろ?」

「えっ……」

「一緒の方が楽しいって〜!」

光輝は笑って言ったものの、「一緒の就職先じゃないなら別れる」と言いたげな雰囲気だった。光輝と一緒にいたい一心で、五月は株式会社FSの面接を受け、光輝と共に新入社員として働くことになったのだ。