それどころか言葉を何一つ発してくれなくて、不安を覚える。

 新さん、もしかして何か怒ってる……?

 新さんのこんなだんまりした姿は初めて見るから、自然とそんな考えに行きついた。

 で、でもどうして私が連行されてるのっ……!?

「せ、生徒会のお仕事、まだ終わってないんですっ……!」

 そう、生徒会室に向かっている途中だったから生徒会の仕事をしていない。

 だからこのまま、大人しく帰るわけには……。

「空衣にはもう言ってある。だから今日はもう帰るぞ。」

 空衣って……天さんのことだよね?

 天さんに言ってあるって……や、やっぱりどういう事っ!?

 生徒会がお休みになったって話は聞いていないし、意味が分からないまま勝手に帰るわけにはいかない。

「あの、新さん……」

 そう言いかけた時、生徒手帳が一瞬だけバイブレーションしたことに気付いた。

 空いている片方の手で生徒手帳を開き、何なのかを確認する。

 だけど私は、来た文面に驚いて目を見開いてしまった。

 来たものは天さんからのメールで、今日は生徒会活動はなしだという内容。