あちゃ、やっぱり神々には全部お見通しってわけかな。

 俺が考えている事も筒抜けらしく、神々は俺のことをこれでもかって睨んできている。

 あはは……すっごく独占欲が高いや、こいつは。

 神々はさっきの言葉を言ったきり、一言も発さずに踵を返して行ってしまった。

 うーん、ちょっとだけ面倒な事になったかな。

 神々は俺の言葉に、さっきあからさまに怯えの色を見せた。

 きっと相当、栞のことを奪われたくないんだろう。

 もしかしたら強行突破に出るかもしれない。あの様子のままだと。

 それはそれで面白いことになりそうだけど。

 今日は栞を連れ帰られちゃったけど、絶対に栞の正体を暴いてみせる。

 気になったことは全部を明らかにしないと、気が済まない質だから仕方ない。

 栞。君は本当に不思議で罪深い女の子なんだね。

 いろんな男を虜にして、俺にまで興味を抱かせるなんて高すぎる芸当。

 だけど……楽しませてくれるなら俺は、何でもいい。

「あははっ……面白いことになりそう。」

 俺は一人の空間で笑みを零しながら、ぽつりとそう呟いた。