『神菜っ!』
『ありがとう、神菜っ!』
この前、偶然で来栖がそう言っていた場面にばったり出会ってしまった。
しかもその相手が……栞。
盗み聞きは人間性としてどうかとも思ったけど、俺は天使族だから別に関係ないか。
それよりも大事な事は、その神菜発言問題。
この学園でその名前を耳にするのは、少なからずあったから不思議ではない。名前自体なら。
だけどそれが人を呼ぶって事になるのなら、話は全然違うものに変わる。
来栖は元宮神菜以外に興味がなく、噂まであったほどだから間違いではない。
――柊木栞はきっと、元宮神菜だってことが。
確定だと分かり切ってはいるけど、もう少し探る必要はある。
だから俺は栞に……ある罠を仕掛けることにした。
でも、月曜日にその罠を実行することはできなかった。
理由は、栞が風邪をひいてしまって休んだから。
その日の生徒会室の雰囲気は何とも言えないようなもので、特に創と都真がイラついていた。
創は態度から分かる通り、栞のことが好きだからだと思っている。
『ありがとう、神菜っ!』
この前、偶然で来栖がそう言っていた場面にばったり出会ってしまった。
しかもその相手が……栞。
盗み聞きは人間性としてどうかとも思ったけど、俺は天使族だから別に関係ないか。
それよりも大事な事は、その神菜発言問題。
この学園でその名前を耳にするのは、少なからずあったから不思議ではない。名前自体なら。
だけどそれが人を呼ぶって事になるのなら、話は全然違うものに変わる。
来栖は元宮神菜以外に興味がなく、噂まであったほどだから間違いではない。
――柊木栞はきっと、元宮神菜だってことが。
確定だと分かり切ってはいるけど、もう少し探る必要はある。
だから俺は栞に……ある罠を仕掛けることにした。
でも、月曜日にその罠を実行することはできなかった。
理由は、栞が風邪をひいてしまって休んだから。
その日の生徒会室の雰囲気は何とも言えないようなもので、特に創と都真がイラついていた。
創は態度から分かる通り、栞のことが好きだからだと思っている。