最強さんは魔術少女を溺愛したい。④ ~三大勢力の溺愛は急上昇超加速~

 俺が一番子供なんじゃないかと、嫌でもそう考えてしまう。

 いつでも、俺はそうだった。

 都合が悪くなったら背を向けて、正々堂々と向かい合う勇気なんてない臆病者。

 最近になってようやく治ってきたと思ってたのに……これじゃあ意味がない。

「おっ、Anarchyの戌待疾風君じゃん。こんなところで会うなんて奇遇だね。」

 その時、近くでそんな声が聞こえて勢いよく視線を向ける。

 確かこいつ……Zenith幹部の仁宇屋成生、だったな。

 視線の先には感情が読めない笑顔を浮かべて立っている、仁宇屋の姿があった。

 敵だという事を瞬時に判断し、警戒態勢に入る。

 仁宇屋はそんな俺を見てから、困ったように眉の端を下げた。

「あはは……まさか君にもそんなに警戒されてるなんてね。君なら無害だと思ったのに。」

「……俺なら無害って、どういうことだよ。」

 仁宇屋から言われたその言葉が気に食わなく、即座に食いついてしまう。

 しまったと思った時にはもう遅くて、仁宇屋は笑顔のまま言葉を繋げ出した。