最強さんは魔術少女を溺愛したい。④ ~三大勢力の溺愛は急上昇超加速~

 明李はもともとメンタルが強いほうじゃなかったのに、栞絡みになるとなりふり構っていられないらしい。

 ……そういうとこだけは、羨ましいって思うけど。

「しーちゃん、もししんどかったりしたらすぐ言ってね~?はい、これノートだよ~。」

「ありがとう、和向君!」

「どういたしまして~。」

 和向も順調に栞とコミュニケーションを取っていて、にこにこと笑っている。

 やっぱり好きな奴ができたら、人って変わるもんなんだな……。

 そう思ったのは、この和向の態度。

 昔から和向は人とつるむのが苦手で、拒否ばっかりしてきていた。

 自分から話しかけるなんてもっての他らしいから、栞だけは特別なんだと再認識させられた気分になる。

 ……こういう時、何にもできない自分が嫌になる。

「俺、ちょっと水買ってくる。」

 栞のことが好きな奴が近くにいるというだけでいたたまれなくなった俺は、そそくさとその場を離れてしまった。



 俺、何やってんだか。

 自販機の近くで項垂れ、大きく深いため息を知らず知らずのうちに零す。