トーナメント制だから、次は男子の二年と三年の試合になる。

 つまり、疾風君と新さんが対決するんだ。

 午前の部の様子を見ているから、どんな試合になるかは全く予想がつかない。

 新さんはすぐにボールをゴールインさせるし、スリーポイントだって楽勝だった。

 疾風君も素早くて動きが鋭いから、ずっとわくわくしっぱなしでいる。

 二年と三年の試合は少し休憩が挟まれて行うから、その間に男子コートの隣のコートで女子の決勝戦が行われる。

 もうすでにネットは張り出されている為、選手は動くだけで良い。

 確かトーナメントに沿って行くと……女子は一年と三年の対決だった。

 一年と三年って……女の子だって言ったって、力量の差は激しいはず。

 これ、一年生不利なんじゃ……。

 そう思って、自分の事でもないのにあわあわと慌ててしまう。

 だけど観戦席にいる生徒さんたちの盛り上がっている様子を見て、どうにもできないのかなと悟ってしまった。



 女子の決勝戦一回戦目は案の定、三年生の勝利だった。