その状況が今一つ理解できず、頭の中にはたくさんのはてなマークが。

 この状況、どういう状況……?

 新さんはそんな様子の私を見てまだ心配そうにしながらも、丁寧で簡潔に教えてくれた。

「球技大会の閉会式前に、神菜が気を失いそうになってたんだ。それで保健医に診てもらったら風邪だって言われて、看病の為に俺の部屋に連れてきたんだが……勝手な事をして悪い。」

「い、いえっ……。私こそ、迷惑ですよね……。」

 デジャヴ感を感じるけど、迷惑をかけてしまっている事実に変わりはない。

 慌てて頭を下げようとこくっと首を動かすと、新さんは私の頭を優しく撫でてくれた。

 いつもの優しい手つきで徐々に落ち着いてきて、また瞼が閉じそうになる。

 そういえば最近、あんまりまともに眠れてなかったなぁ……。

 球技大会で浮かれていたのか、ぐっすりと芯から眠れていたことが最近はなかった。

 だからその反動が今になって来て、急激に眠気が襲ってきたんだ。

 さっきまで寝てたのに、また眠たくなってきた……。