午前の部に負けないくらいの声が聞こえてきていて、耳を塞ぎたくなってしまう時もあった。

 どっちのチームも一歩も譲らない、譲りたくない状況なのが見て取れる。

 一年と二年じゃ、結構力の差もあるのに……凄い。

 皐月君がリードしているおかげで、二年との点差は縮まってきている。

 だけどその度、疾風君が点を取り返すようにゴールインさせているから本当に接戦だった。

 その時、試合終了の合図が周りに鳴り響く。

 結果は……あっ、一点差で疾風君のチームが勝ったんだ……!

 接戦だったこともあり、試合は結構長引いたけど、皆さん満足そうに笑い合っている。

 でもその中で、疾風君と皐月君だけはいつもと変わらない涼しい表情をしていた。

 ふ、二人とも、疲れてないのかな……?

 他のメンバーさんの表情には疲れが見えるのに、二人にはその素振りが一切ない。

 さ、流石幹部……。

 そう思わずにはいられなくて、感嘆のため息を漏らしてしまう。

 だけどこれで、男子の優勝が決まるんだよね……。