な、なんだか嫌な言葉が聞こえてきたような……。

 どうか変な事が起きてませんように……と願いながら、二人のほうへと視線を向ける。

 それと同時に、驚くものが視界に入った。

「ふ、二人ともっ……だ、大丈夫っ!?」

 大きく目を見開いて、慌てて二人の元に駆け寄る。

 何故なら、視界に入った二人には昨日までなかった怪我があったから。

 大怪我って言うほどのものでもないけど、かすり傷が所々に見える。

 こ、これって大丈夫なの……!?

「派手にやられてるね。でもやり返したんでしょ?それだけの怪我で済んでるなら。」

 明李君も近くまで来て、苦笑いを浮かべている。

 だけど明李君の言葉に思わず首を傾げてしまった。

「やり返したって……ど、どういう事?」

 その言葉から考えると、喧嘩とかが起きてるんだと考えられる。

 でも前に聞いた時は喧嘩なんて早々ないって言ってたから、どういう事なのかさっぱり分からない。

 まさか本当に、喧嘩とかじゃないよね……?

 明李君は私の言葉に苦笑いを浮かべながら、言いにくそうに教えてくれた。