結局はあの体調不良者続出騒動は、新さんがどうにかしてくれたみたい。

 次の日に学校に行くと、何事もなかったかのようにいつも通りだったから。

 欠席もなく、皆さんの不調もないんだとか。

 新さん、やっぱり凄い……。

 私ならそんな大掛かりな事、数日かけないといけないのに……本当に感謝しかない。

 やってもらった事に申し訳なさは感じるけど、そのおかげで元通りになっている。

 今度また、新さんにお礼しよう……!

 だけど、何をしたらお礼になるのかな?

 学校であるのにも関わらず、うーんと考え込む。

「しーおりっ!」

「わっ!……って、明李君だったんだ。」

 驚いて、素っ頓狂な声を出してしまう。

 び、びっくりした……あはは。

 分かりやすく肩をビクッと震わせると、明李君は心配そうに顔を曇らせた。

「ご、ごめんね栞っ!何か悩んでるみたいだったから、僕でよければ相談乗るよ?」

「ふふっ、ありがとう。だけど大丈夫だよ。」

 こんな相談、明李君にしてもダメだよね……自分で考えなくちゃ。