その後は、二人で笑い合いながら些細な事を話し合った。

 鈴香さんと話すのは三か月くらい久しぶりだったけど、やっぱり楽しい。

 だけど鈴香さんは私よりも年上だから、同い年の友達が欲しいなぁ……なんて考えもする。

 む、無理だって事は分かってるけど……。

《それじゃあ神菜ちゃん、無理だけはしないようにね。何かあったらまた連絡して!》

「はいっ。おやすみなさい、鈴香さん。」

 しばらくお話した後、電話を切ってほっと息を吐いた。

 鈴香さんは私のことを妹のように可愛がってくれていて、その優しさに心が救われる。

 ……でも新さんだって、誰よりも優しい。

「新さんに、会いたいな……。」

 おもむろにそう呟いたけど、すぐにはっと我に返った。

 あれ……?私、何でこんなに心臓がドキドキしてるんだろう……?

 新さんのことをぼんやり考えていただけなのに、心臓がうるさく高鳴っている。

 それと伴って顔に熱が集中して、どうして良いのか分からなくなってしまった。

 だけどやっぱり、新さんに会いたいっていう気持ちは消えないままで……。