お茶菓子も頼んでから、早々に話を切り出す。

 さっきまでおりちゃんは奢りはいいって言ってくれてたけど、俺のわがままだからおりちゃんが気にすることじゃない。

「いえ、全然大丈夫です……けど、私なんかで良かったんですか?お話相手なら私じゃなくても……。」

 だけど何を心配しているのか、おりちゃんは困ったように笑っている。

 いや、おりちゃんじゃないとダメなんだよねー……。

「おりちゃんが良かったんだ。最近大変そうだったからね。」

 おりちゃんと話したかったからここに来たのに、おりちゃんが否定しちゃったら根本から否定されちゃう。

 だから慌てて首を左右に動かして、にっこりと笑みを浮かべた。

 おりちゃんは未だ、ぽかんとしてるけど……お話しなきゃもったいない。

「皐月に、告られたんでしょ?」

 禁忌かなと思いつつも、皐月の話題を出してみる。

 おりちゃんからしたら聞きたくないかもだけど、俺もこれは気になっていた。

 皐月も結構、大胆な事するんだね……。

 おりちゃんは肩を大きく分かりやすく跳ねさせて、こくんと首を縦に動かした。