だけどその時、成生さんがある提案してきた。

 お、お兄さん……自分で言っちゃうんだ……。

 でも自分が“相談”という言葉に惹かれてしまったのも事実で、思わず了承してしまった。

 一人で抱え込むより、相談したほうが良いのかな……。

「じゃ、じゃあ少しだけ……相談に乗ってもらえませんか?」

「うん、分かったよ。とりあえずカフェでも行こっか。」

 成生さんは私の返答に軽く頷いてから、カフェがある方向を指さした。

 あれ?私、最近こういう事多い気がする……。

 この前も風羽さんについていったし、何か縁があるのかな……?

 そう思いながらも成生さんの後についていき、成生さんに相談してみる事に決めた。



 こんなところにカフェがあるなんて……。

 校舎内だけど確実におしゃれなカフェに連れてこられ、成生さんと向かい合わせに座る。

 この時間でもカフェは営業していて、改めてお金持ち学園だという事を認識した。

「おりちゃん、好きなの頼んでいいよ。俺の奢りだから。」

 ぼんやりと店内を見回していた時、成生さんがそう言ってきた。

 お、奢りなんて……私がお願いしたようなものだからいいのにっ……!

 驚いて瞬きを何度も繰り返し、慌てて首を左右に振ってみせた。