最強さんは魔術少女を溺愛したい。④ ~三大勢力の溺愛は急上昇超加速~

 改まってそう言われ、言葉に詰まってしまう。

 何て返せばいいのか分からないから、言いたい言葉も見つからない。

 ……だけど私は、この告白に答えられない。

「……ごめんなさい。やっぱり、風羽さんの気持ちには答えられません。」

 風羽さんは告白してくれたのに、冷たく返してしまうのはダメだと思う。

 私のことを想ってくれているのも伝わって来たし、好かれているのに嫌だとは思っていない。

 それでも……どうしても付き合う気は起きない。

 前の風羽さんとのいざこざも理由だけど、嫌だとはっきり断っておきたかった。

 ……後悔、しそうだったから。

 私には好きな人はいないのに、どうしてそう思うんだろう。

 不思議な感覚を抱きながらぎゅっと唇を引き結ぶ。

 その間にも風羽さんはあははと自嘲気味な笑みを浮かべて、悲しそうに微笑んだ。

「うん、やっぱりそうだよね。神菜の気持ちも分かってるし、ただ言いたかっただけなんだ。返事を求めたいわけじゃないから、神菜は何も気を遣わなくていいから。」