「分かった!ちゃんとZenith会員の監視はしておくから安心して!」

「ありがとうございますっ。」

 よし、これで私も心置きなく調査ができる。

 それでも一応、魔族の人たち全員に守護魔術をかけておいたほうが良いと思う。

 学園内の調査に謎の体調不良……やるべき事はたくさんあるけど、手だけは抜けない。

「神菜、もう一つだけ話していい?」

「いいですけど……どうしたんですか?」

 風羽さんは困ったような笑みを浮かべてそう聞いてきた。

 まだ時間的に余裕はあるから、お話を聞くことはできる。

 立ち上がろうとして体を動かしたけど、私はもう一度ソファに座り直した。

 だけど、何のお話をされるんだろう……?

 頭の中にはてなマークを浮かべながら風羽さんの言葉を待つ。

 すると風羽さんは、前置きをするように言葉を口にした。

「前に僕、神菜のことが好きだって告白したよね。覚えてる?」

 あ……そういえば、私風羽さんに告白されたんだよね……。

 最近いろんな事があったから忘れかけていたけど、瞬時に思い出してその言葉に頷く。