最強さんは魔術少女を溺愛したい。④ ~三大勢力の溺愛は急上昇超加速~

「やっぱりAnarchyだろ!?今年も絶対そうだって!」

「いーや!裏をかいてZenithだ!今年はZenithに賭けるって決めたし!」

 ……賭け?

 観戦席からそんな不穏な単語が不意に聞こえ、うーんと考え込む。

 もしかして、この球技大会で賭け事をしている人がいるかもしれない。

 私の考えすぎかもしれないけど、そう考えると不安の気持ちが心の中に生まれた。

 ……一応、抑制魔術をかけておこう。

 生徒さんたちには申し訳ないけど、変な揉め事が起こる前に対処をしなきゃ守護の意味がない。

 私は一旦本部席から離れ、人気の少ない体育館の隅で抑制魔術をかけた。

 ……これで、収まってくれるといいんだけど。

 抑制魔術は名前の通り、いろんな物や事を抑え込むことができる。

 球技大会で盛り上がりを邪魔したくなかったから薄めにかけてるけど、これでトラブルは起こらないはず。

「……ったぁ、小鳥遊本気でしすぎ。」

「明李の落とし前、付けてもらっただけだが?」

 魔術をかけ終えたその拍子に、コートからそんな声が飛んできて顔をコートのほうに向ける。