……でも、考えても考えても答えなんか出ない。

 そもそも私可愛くなんかないから、尚更どう答えればいいのか分からない。

 新さん、私のどこを見て可愛いって思ったんだろう……。

 こんな事思うのは新さんに失礼かもしれないけど、私の可愛いところなんて何一つない。

 そう思ってくれているのは嬉しい。でも、可愛いなんて言われ慣れてないからどうすれば……。

 ……あっ、そうだ。

 その時、不意に頭の中にピコーンっとある返しを思いついた。

 こういう時はもう、素直に言ったほうが良いと思う。

 さっきの新さんも真顔だったから、もしかしたら疑問に思っていた事をそのまま口に出したのかもしれない。

 新さんもそうだとは限らないけど、もしそうだったら私も率直に返したほうが良いよね。

 私はそんな納得を頭の中で繰り広げ、新さんにこう返した。

「私に可愛い要素なんてないですよ。そう言ってもらえるのは、凄く嬉しいですが……。」

 あははと乾いた笑みを浮かべて、正直に言葉に表してみる。

 だけどその途端、新さんが被せるようにして言葉を発した。